『今日推理小説の新刊出るから家帰る』
 
放課後、オレは服部に短いメールを送った。
すると、速攻で返事が帰って来た。
 
『了解〜。ほんなら明日うち来てな。美味い料理食べさせたるわ』
 
オレはメールの返事を見て、訝しげに携帯を眺めた。
 
可笑しい。
ここ最近服部の様子が可笑しい。

 
何が可笑しいって?
オレがアイツの家に行かないって言ったら、大抵文句の一つや二つ返って来るのが普通なんだ。
それが何だ?
この理解ありそうな返事は!?
今までだったら
 
『推理小説なんてうち来て読めばええやん。ヤッた後いくらでも読めるやろ?家帰らんといて〜』
 
なんて思わず殴りたくなるような内容の返事を返して来てたのに。
何かオレが行かなくても全然困らない風なこのメールはなんだ?
 
おまけに、2,3日アイツの家に行かなかったら、次の日は大抵調子こいて2回、3回と迫ってくるのに最近はそれもない。
1回やったら満足して終わり、だ。
 
有り得ない。
あのエロ大王があれだけで満足するなんて、絶対有り得ない!!
 
それに、時々アレの最中変な事を言う。
 
『なんや、今日はえらい大人しいな?』
『いつもみたいにしてくれへんの?』
『もっと、強請り…』
 
オレはいつもと同じにしてるのに、何故だか見に覚えの無い科白を言う。
 
何だか別人を相手にしている様な…
服部は自分が可笑しな事を口走っているとは気付いていないみたいだが…
 
 
まさかとは思うが。
信じたくねーけど。
 
浮気してんじゃねーだろうなっ!?
 
だけど数々の状況証拠がそれを如実に証明している。
オレだけじゃ飽き足らず、他の男にまで手を出してるなんて。
 
「い〜度胸だ。このオレ様というものがありながら、どの面下げて浮気なんてしてんのか突き止めてやろうじゃん?」
 
オレはポキポキと指を鳴らしながら、その場が凍りつきそうな不気味な笑みを浮かべた。


 
 
気になる事といえばもう一つ。
黒羽快斗。
最近女子達がオレにしつこく聞いてくるので嫌でも気にかかる。
何がって?
快斗が最近色気を増してきたのだ。
以前もその容姿から少しの色香はあったものの、子供っぽさの方がそれより勝っていた。
なのに、ここ最近グングンと色気が増してきて、周囲の者達は彼女でも出来たんじゃないかと噂するようになった。
当然親友なので、オレの所に訊きに来る輩が一杯いる、という訳だ。
確かに最近の快斗の色香は半端じゃない。
妖艶と言った方がいいかもしれない。
ふと見せる憂いな表情も、その要因の一つだった。
思いを巡らせていると、問題の快斗が視界に入った。
オレは声を掛けた。

 
「快斗!今日オレ書店行くんだけど、お前も行かねーか?ハンバーガーくらいなら奢るぜ?」
「いいね〜」
 
快斗は嬉しそうに笑った。
 
「なら早く行こうぜ」
「ごめ〜ん。行きたいけど、今日早く帰らないといけないんだ」
「そうなのか?」
「うん。ちょっと用事があって」
「そっか。それならしょうがねーな」
「ほんとごめんね。じゃ、また明日ね、新一!」
「ああ、またな」
 
快斗はオレに済まなさそうに手を振り、廊下を駆けて行った。
快斗の後姿を見ながら、ふとある事が浮かんだ。
そういえば、オレが服部の家に行かない日、アイツを誘うと最近は必ずといっていい程用事があるからと言って断られる。
前はそんな事はなかった。
快斗に彼女が出来たのならば、それも別に不思議じゃないのだが、一週間前に彼女がいるのかと訊ねたら、

 
『彼女はいないよ、オレ』

 
なんてあっさり答えていた。
更に突っ込んで訊いてみた。
好きなヤツはいるのかと。

 
『う〜ん、よく分かんないや。片想いっぽいけどそうじゃない様に思える時もあるし。
アレの時は想いが通じ合ってるって思えるんだけど、オレの錯覚かもしんないしさ。そもそも恋かどうかも分からないよ』

 
その時は訳の分からない事を言っていると思っていたが…
今思うと相手が服部だと思うとしっくり来ると思うのは気のせいか?


 
まさか。
そんな馬鹿な。
だけどそう考えると色々疑問だったのが、不思議と辻褄が合ってしまう気がする。


 

確かめなくてはならない。

 
服部が浮気をしているのなら、今日は絶好のチャンス。
相手が誰にしろ、今日会わない訳がない。
 
絶対に証拠を突きつけて、目にもの見せてくれるからな!覚えてろよ!!


 
 
結局あれこれ考えて、夜服部の家に行く事にした。
二人が一緒にいるとこを踏み込んでも、上手くはぐらかされる恐れがある。
絶対に言い逃れの出来ない様に、ヤッている最中に踏み込む事にした。
あんまり見たくはないけど、それも仕方が無い。

 
それまで時間があるので、オレは予定通り書店へ行き、暇つぶしになる短編小説を買った。
推理小説は時間を忘れてしまうので、今日は止めておいた。
服部のマンションの近くのファミレスで夕飯を済ませ、小説を見ながら時間を潰した。
だけど内容なんてほとんど頭に入ってこない。
オレは一向に進まない小説を閉じて、店を後にした。



 
 
10時過ぎ。
そろそろ微妙な時間である。
オレはマンションに行き、服部の部屋に明かりが点いているのを確認し、中へ入って行った。
部屋の前まで来ると、緊張が走った。
ここまで来てしまったけど、本当に浮気をしていたらどうしよう?
オレはどんな行動を取ってしまうのだろうか?
相手が快斗だったら今まで通りになんて付き合えるのだろうか?


色々考えると止まらなくなって、少し落ち着く為に深呼吸を繰り返した。
漸く落ち着きを取り戻すと、オレは鞄の中から合鍵を取り出した。
音を立てないよう静かに差し込み、鍵を回した。

 
カチャリ。

そぉ〜っとドアノブを回し、扉を開く。
そして一番に視界に入ったのは、履き揃えられた二つの靴。
服部の靴と、それとは少し小さめのスニーカーが並んで置いてあった。
見覚えがある。

だってそれは――――…

 
 
「はぁ…ん…せん…せっ……」

 
突然喘ぎ声が聞こえてきた。
オレは思考が停止した。
寝室から乱れる息遣いと、喘ぎ声が聞こえてくる。
その声は紛れも無く、快斗であった。
 

やっぱり…!!
オレは半ば頭の働いていない状態で、フラフラと寝室へと近づいて行った。
寝室の扉は都合の良い事に、半分開け放たれていた。
オレはそこから気付かれない様、中の様子を窺った。
 
「あ…せん…せ…早…くぅ……っ」
「もうか?もうちょい楽しませてや。」

 
服部は快斗の胸を舌でクリクリと弄びながら、楽しそうに笑った。
胸には無数の赤い華が散りばめられていた。
愛撫を気持ち良さそうに受け止めながら、それでも快斗は懸命に訴えた。

 
「だっ…て…ここ…、こんな…に……」
「ん〜?どないなってんの?」
「意地…悪……、さ…触って……」
 
快斗は縋る様に腕を伸ばし、服部を見つめた。
服部はやれやれ、といった感じで上体を下に移した。
快斗のソコは、熱を帯びて猛っていた。
それを見て服部はまたも楽しそうに顔を緩ませた。

 
「もうこないにして…黒羽はやらしいな」
「せ…せんせいが…、いっぱい…触る、から……」
「触って欲しいん?」
「うん…」
「触るだけでええの?」
「や…、舐め…て…」
「ほんなら、足広げ?言う通りしたるから」
「う…ん……」

 
快斗は恥じらいながらも言われた通りに足を広げ、服部を待った。
服部は少し快斗を眺め、「可愛いで」と呟き、快斗の先端から溢れる蜜を舌で絡み取った。
快斗の腰がピクンと跳ねた。
その反応を楽しみながら、服部は快斗の熱を口の中へ導いた。
そして口と手を使い、扱いていく。
途端に快斗からは甘い声が張り上がった。
先ほどの声よりももっと艶を帯びていて、服部は満足そうにちらりと様子を窺った。
 
「もっと、声…出し…」
「ん……は…ああ…っ…ん………ッ」

 
服部は扱く手を早め、快斗を絶頂へと導いていった。

 
 
 
すげー!
なんだよ、これ!?
オレとの時とえらい違いじゃねーか?
何でこんなに二人とも艶かしいんだ?
ってか黒羽のヤツ、あんな今にもイキそうな顔して…見てるこっちがドキドキするじゃねーか。
声もあんなに張り上げて…恥ずかしくねーのか?
それに、あ…アソコを舐めろなんて、オレなら死んだって言えねー!!
服部が無理やり咥え様とするのも嫌がってたくらいなのに!!
 

 
他人のセックスなんて見たくも無かったし、面白くもクソもねー、なんて今まで思ってたけど…
何だか…おかしい。
オレ…興奮してる。
あそこが…疼く……
二人を見て、こんなに触発されるなんて…

 
オレが一人興奮して思いに耽っていると、快斗が小さく悲鳴を上げた。
どうやら達っしてしまったらしい。
しばらくは気持ち良さそうに肩で息をしていたが、ある事実に気付いて快斗は服部に抗議を始めた。
オレはその内容を聞いて頭を抱えたくなった。

 
どうやら服部は快斗から出た精液を、そのまま飲み込んでしまったらしい。
オレのも飲んだ事ねーくせに。
何でアイツのは飲めるんだよ?
自分が舐めさせなかった事などキレイさっぱりに忘れていたが、そんな事は問題ではなかった。
 

 
「信じらんねー!いつも言ってんのに!飲んだらダメッて!!」
「ええやんか、別に。飲みたいんやし」
「飲むのは勝手だよ、飲むのは!!だけど飲んだら絶対アレするじゃねーか!!」
「何や、分かってんのや?」
「だ…だから飲むなって……」
「しょうがないやん?あそこ濡らさなアカンし」
「指舐めてすればいいだろ!あ、オレが舐めてやる!」

 
快斗は名案とばかりに身体を起こし、服部の腕を掴もうとした。
しかし、服部によって敢え無くベッドへと押し戻された。

 
「それもええけど…オレはこっちのがええんや。ほら、下向き」
「…エロ教師」
「なんとでも言い。早うせんと入れてやらんで?ええんか?」
「わ…分かった…」

 
快斗は渋々頷き、身体を反転させ俯けになった。
 
え…?
オイオイ、ちょっと待てよ?
まさか……
 
オレの不安もよそに、服部は快斗の腰を持ち上げ、双丘に顔を埋めた。
快斗の秘部に舌を這わせ、濡らしていく。
快斗はシーツをギュッと握り、首を振って嫌々をしている。
だが、そんな快斗を服部が軽く諌めた。
 
「声、出さなアカン言うてるやろ?」
「や…やぁ……ん……っ…ん……」
「他んとこは喜ぶくせに、ここだけ嫌がるんやな。益々苛めとうなるわ…」
「ん……、も……やだぁ……っ」
 
そこは快斗のウィークポイントらしい。
快斗は目に涙を浮かべながら、快感から逃れようと必死だった。
顔は紅潮して汗ばみ、艶かしさに更に磨きがかかる。
呼吸を乱し、限界を感じた快斗は服部を求めた。
服部は顔を離すと、そっと自身を突き立て奥まで差し込んだ。
快斗は悲鳴を上げたが、それもすぐに甘い声へと変わる。
 

 
乱れる呼吸。
軋むベッド。
絡み合う精液。

 
 
オレはそんな二人から目が離せなかった―――――……
 


 
 
同時に達した服部と快斗は、力を使い果たしたとばかりにベッドに倒れこんだ。
しばらく荒い呼吸が上がっていた。
オレは意を決し、今更ながらにドアをノックした。
二人ははっとし、いる筈の無い人物を捕らえ、驚きの声を上げた。
 
「く…工藤?い…いつからおったんや?」
 
オレは服部を見据え、口を開いた。
 
 
「随分楽しそうだったじゃねーか?つい声掛けそびれちまったぜ」
 
オレは硬い表情を崩さぬまま、つかつかと二人の前まで歩み寄った。
 
「オレのは飲んだ事もねーくせに、快斗のは飲めるんだな」
「工藤」
「オレとの時より楽しそうだったじゃねーか?どっちが恋人か分かんねーな」
「工藤!!」
 
服部は取り繕うのに必死だったが、オレはふと悲しくなった。
 
「オレより快斗の方が抱かれる時可愛い気があるよな。見ててオレまで興奮しちまった。お前が浮気したのは…オレのせいか?」
「く…工藤…」
「オレは快斗より素直じゃねーし、強請ったりしねーし」
「……」
 
服部は言葉に詰まって黙ってしまった。
それは肯定しているも同じだった。
オレは益々居たたまれなくなった。
 
それまで沈黙していた快斗が突然口を開いた。
 
「ね〜もう帰っていい?観たいテレビあるから」
「お…お前なぁ!誰のせいでこんな事になってると思ってんだよ!!」
 
一応修羅場のはずなのに、なんだ?この緊張感の無さは。
オレは半ば呆れながら快斗に突っかかった。
 
「だ〜って、オレ達は身体だけの関係だもん。オレとしては抱いてさえ貰えれば良かったわけ。新一にバレちゃったからもうこの関係も終わりだろ?
だったらオレが居てもしょうがないじゃない。後は二人で仲良くね♪」
「こ…この状況で仲良くなんで出来る訳が……っ」
 
素早く着替えた快斗が、オレの股間に手を触れた。
 
「ほ〜ら、オレ達の見て勃ってんじゃん。オレは新一が覗いてたの気付いてたよ。オレがあんまりセクシーで驚いた?
声も出せずにジッと見入っちゃってさ。新ちゃんてば、ほんと可愛いね〜」
「快斗!!」
 
オレは快斗の手を払いのけて、真っ赤になって睨みつけた。
 
「ありがとう、新一」
「え?」
「途中で止めさせられてたら、オレ先生の事諦められなかったかもしれない。だけど、最後までヤラせてくれたから、吹っ切れた。ありがと、新一」
「快斗…」
「ね、最後に先生とキスしていい?」
「……あれだけの事しといて今更聞くなよ、んなこと」
「ディープだけど、いい?」
「…ったく、分かった!一回だけだぞ!?」
「は〜い」
 
快斗は嬉しそうに服部に向き直った。
オレは気を利かせ、後ろを向いた。
 
「これで最後だから、とびっきり濃厚なのお願いね、先生♪」
「…ほな、目閉じ」
 
少ししてしっとりと舌の絡み合う音が聞こえてきた。
ったく、こいつらほんとに舌絡ませてやがる。
ちったあ遠慮しろ!
まぁいいけどな、今更。
 
呆れながらも、快斗の潔い性格に救われた気がする。
オレも、少しは変わらないといけないかもしれない。
そんな事を考えていると、漸く別れのキスが終わったらしい。
 
「じゃ、オレ帰るね」
「気ぃつけてな」
「新一、忘れ物」
 
声を掛けられ、振り向いたら快斗の唇が触れてきた。
服部にしたのとは違う、軽いものだったけど。
 
「な…何しやがんだよ、オメーはっ!!」
「何って、返しただけじゃん?先生のキス。それから、いい事教えてやるよ」
「なんでオレがアドバイスされなきゃなんねーんだよ」
 
オレはブスッとして言うと、快斗が耳元でこそっと囁いた。
 
「新一はもうちょっと素直になった方がいいよ?オレがしてたみたいに可愛いく誘うんだぜ?そしたら先生は夢中になって抱いてくれるから。
感じて無くても感じてるフリするだけでいいんだよ。簡単だろ?」
 
そう言って、快斗は足取りも軽やかに部屋を出て行ってしまった。
取り残されたオレは顔が真っ赤だった。
アイツ、余計な事を…!!
服部は不思議そうにオレの顔を覗き込んだ。
 
「黒羽に何言われたん?」
「別に。今までアイツの事変わったヤツだと思ってたけど、ほんっとに変なヤツだと思って」
「まあな。工藤にバレたら終わりにしようとは言うとったけど、ほんまに引き際良かったで。ちょい手放すの惜しいな〜」
「殺すぞ、テメー」
「冗談に決まっとるやないか。工藤怒らせたら怖いし」
「じゃあもう浮気なんて、すんじゃねーぞ?」
「工藤がもっと積極的になってくれたら、もう浮気なんてせんのやけどな〜」
「お…お前……」
 
服部はオレの腕を掴んで抱き寄せた。
そして、力一杯抱きしめられた。
息をするのが苦しいくらいに。
 
「オレが好きなんは、工藤だけや」
「…分かってる」
「許して…くれるか?」
「二度としないって誓えるならな」
「もう二度と他の男なんか抱かんへん。オレには工藤が居ればええ」
「服部…」
「抱いても、ええか?」
「んな事…訊くな…」
 

いつも誘う時は軽口しか叩かないのに、改めて優しく言われたら照れてしまう。
まるで初めての時みたいだ。
快斗の言葉じゃないけど、オレはもう少し自分に正直になろうと思った。
それで服部が喜ぶのなら、それも良いかもしれない。
もう誰にも取られたくないから。
オレは自分からキスを仕掛けた。
今まで一度も自分からした事なんてなかった。
これが合図。
少しは変わったって事、コイツに示せただろうか。
オレは恥ずかしそうに服部を見つめた。
すると、予想以上に好感触だったらしい。
歓喜してオレの上に覆いかぶさり、嫌というほどキスを浴びせられた。
まるで盛った雄犬みたいだった。
そして何かを思い出し、ガバッと起き上がった。
 
「せや!あれしよ、あれ!」
「あ…あれ?」
「眼鏡プレイ」
「はあ?なんだその寒いネーミングは」
「前言うとったやんか!しよて」
 
オレは記憶を辿ってみた。
そういえば、教室でキスを迫られた時、そんな事を言っていたかもしれない。
だけど…
 
「オレはしようなんて一言も言ってねー!テメーが勝手に言っただけだろ!!」
「ええやん。あの後黒羽に夢中でスッカリ忘れとったわ。アカンな〜オレ」
「お…お前は……」
「しよ!」
「ぜってーしねー―っ!!一人で抜いてろっ!!オレは帰るっっ!!」
「工藤〜」
 

オレはドスドスと部屋を出て行った。
服部は泣きそうな声でオレを呼んでいたが、無視した。
泣きたいのはこっちだ。
この期に及んで快斗の話しやがって!
折角素直になろうと思ったのに!!
悪態をつきながら、オレは玄関を出て行った。
 


オレ…素直になれる日なんて来るんだろうか?
ふと疑問に思い、深く深く溜息をつくのであった。
 



 
部屋に取り残された服部は、自分の馬鹿さ加減を呪っていた。
 

またやってしもた〜。
なんでオレいっつも工藤怒らせてまうんやろ?
黒羽やったら上手くあしらえるのに…。
折角工藤が積極的になってくれたというのに!
次はいつ工藤を抱けるんやろか?
 
服部は一人寂しくベッドに横になった。
 
調子に乗り過ぎるのが悪い癖だという事に、全く気付かない服部だった――――…





end





『放課後の教室』
続編でした!

すみません!調子こいてこんなことに…(滝汗)
服部先生エロ過ぎ!!
しかも平次と新一がほとんど絡んでない…

なのでおまけの仲直りの眼鏡プレイをハチス様に捧げます。